離婚相談室を開設して12年目になりました!

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竹村総合法律事務所

代表弁護士のブログ

2020年12月22日 火曜日

あなたが離婚を意識したら注意したほうがいいこと(2)

離婚を意識し始めた場合の、お金(別居の準備)についてお話します。

経済活動の観点からみると、夫婦は、経済的に同一体になっていることを意味しています。

社会制度や、多くの経済取引が夫婦同一体であることを前提に構成されています。

また、

ひと昔前は、財布が一緒とか、いわゆる小遣い制などといわれていたように、収入が同一であることが一般でした。

最近では、夫婦の収入・支出や生活スタイルが多様化しており、

いわゆる「お財布が一緒」ということが、必ずしも多数ではなくなりつつあります。

しかし、

それでも、共に生活している以上、多かれ少なかれ生活資金を融通しあっていると思います。

離婚を考えだすと、

「もう一緒にいたくない」

と思うことになり、

また、

法的にも離婚に向けて最も重要なステップが、

別居、

という流れになるわけですが、

当然ながら、生活費をどうするのか、という問題に直面します。

幸運なことに、ご自身の収入で生活できるのでしたら、よいのですが、

そうでない場合は、

①へそくりを貯めはじめたり、

②夫婦の主たる収入の口座を把握したり、

あるいは、

③実家からの援助のために奔走することとなります。

④「実家に帰らせていただきます」というのは、いまでも、別居のスタイルとしてよくあります。

実家に帰る場合、

親御さんとしては子供が家に戻ってきてくれるので、ウェルカムな場合

もありますし、

そうでない場合もあり、本当に個別具体的な検討が必要です。

⑤経験的に、別居資金を友人から融通してもらったり、借り入れをしてまかなうことはほとんどありません。

経済的に合理性があるなら、

そうしたいわば外部(自分や親族以外)からの資金調達もありうるとは思いますが、

別居から離婚、新生活のめどがたつまで、

比較的長期の期間が予想されるため、

一時的な生活費の調達では、別居に踏み切れない事情があるものと考えています。

⑥もちろん、自分で新たな仕事を探したり、さらなる収入アップを検討したほうがいいのは言うまでもありません。

⑦意外と見落としていそうなのが、公的な支援制度です。

離婚に向けた場合に限りませんが、地域や状況によってさまざまな支援・補助制度があります。

税務や、自治体の支援窓口(ウェブサイト)を自分で探してみるのも有用な場合があります。

⑧別居すると、家にある郵便物や家計簿、領収書や保険証書などが確認できなくなる場合がありますので、これらの資料もよく確認してコピーをとるなりして、別居・離婚後に困らないように準備しましょう。

⑨さらに加えると、別居後は相手の収入資料や資産状況の確認が難しくなることがありますので、預貯金口座一覧や、銀行・保険会社からの郵便物などをよく確認しておきましょう。

夫婦の状況によりますが、別居前にやるべきことやしたほうがいいことは意外とあります。

別居後に話がこじれるとなかなか対応が難しい場合もありますね。

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2020年12月12日 土曜日

弊所の年末年始営業のお知らせです。

弊所の年末年始営業のお知らせです。

本年は12月28日(月曜日)まで、来年は1月5日(火曜日)より営業いたします。

なお、休業中もメールでのご相談は随時受け付けております。

代表弁護士 竹村公利

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2020年12月11日 金曜日

あなたが離婚を意識したら注意したほうがいいこと

これまで19年ほど弁護士してきた経験と、米国で離婚分析学を学んだ知識や、夫婦カウンセラーの観点などから、あなたが離婚を意識したら注意したほうがいいことをいくつか分けて書いていきます。

あくまで私の経験に基づく個人的な意見になります。

今回は、友人や家族などへの相談については、慎重にされたほうがよいという点です。

通常、離婚を意識するような状態というのは、多かれ少なかれ、夫婦関係に亀裂が入り、ストレスを強く感じている場面になります。

婚姻関係は、親族的な関係のほか、経済的な同一体でもあるため、将来への不安と関係者や家族・友人への影響など思いのほか心理的負担が大きいものです。

そうなると、ストレスケアという話になり、様々な方法があります。

そのうち、友人や家族に相談をしてストレスを解消する、あるいは不安を軽減するというのは最も簡易で効果のあるストレスケアです。

離婚を意識した初期段階では、周囲に相談する、話をする、というのはとても自然な流れです。

話をすることにより、ストレスが緩和されるだけでなく、結果的に円満解決に至ることも大いにあるでしょう。

注意しないといけないのは、

・ 話し相手の立場と
・ 助言の評価
の2点です。

まず、

・ 話し相手の立場

離婚を意識する段階での話し相手は、身近な兄弟や家族で、気のおけない方ということになります。

そういった方は、当然ながら、相手(妻や夫)とも仲が良かったり、友人を介してつながっていることが多々あります。

あとから、私が離婚相談を受けた場合に、こうした初期段階での話が、相手にだだ漏れになっている、ということがまま見受けられます。

そうなると、私のような離婚弁護士に相談に来る前に、

相手に離婚を意識した様々な対応をされてしまうことになったり、せっかく円満に戻れる可能性があったのに、本音が伝わりすぎて、夫婦関係が破綻してしまった、というケースがあります。

このあたりはまた次回以降の記事にします。

話すこと自体が悪いわけではありませんし、不安を解消するためにも、周囲のコメントを求めることはいいことです。

次に、
・ 助言の評価

友人や、兄弟姉妹は、夫婦関係の悩みを相談すれば、あなた側(味方の立場)からの助言やコメントをすることになるでしょう。

あなたが離婚を意識しはじめるような初期段階では、第三者である周囲はまだ事態の詳細も深刻さもわからないこともあり、できるだけ、夫婦関係を壊さないように、あるいはあなたのストレスが軽減されるような発言をします。

こうしたコメントが悪いわけでもないし、おそらく常に的外れというわけではありません。

ただ、普通は専門家ではないので、うのみにしたり、周囲の助言だけを頼りに行動していくのややリスクがあります。

なかなか難しいとは思いますが、理想をいえば、周囲の方の助言+早い段階で弁護士の意見を求めて行動する、のがよいように思います。

円満に戻りたい場合でも、離婚をされたい場合でも、

相手のあることです。

相手は感情面だけでなく、経済的理由や法的な観点から行動します。

したがって、相手の状況を専門的に見通せる状況から話をしないと、夫婦関係の問題はうまく解決していくことが困難なのです。

以上が、19年ほど離婚の相談を受けてきて、注意したほうがよいと常々思うところです。

離婚(円満に戻るでもいい)を意識した段階で、人に話してストレスケアをすることはよいことなので、上記を意識したら、大いに発散して、冷静な精神状態を維持しましょう。

コロナ禍の閉そく感でストレスも大きい状態だと思いますので、感染症対策を十分に気を付けて、ストレスケアをしましょう。

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